LOVEPAIN②


「――俺の為になんだ?

篤、お前さっさと戻って来ないと思ったら、
楽しくお喋りかよ」


成瀬はつかつかと、私達の方へと歩いて来る



話に夢中になってて、
会議室の扉が開いた事に気づかなかった




「あっ、成瀬さん!
すみません」


篤は振り返りそう謝るが、いつもの感じとは違い
成瀬が本当に不機嫌なのは、
私も篤も感じとった




「へぇ~、二人仲いいじゃんか?

でも、うちの会社、
事務所の女の子に手を出したらダメだから」



「勿論。分かってますよ。
それに、こいつなんか有り得ないし…」


その篤の言葉よりも、
先に言った成瀬の言葉に腹が立つ


どの口が、そんな事を言えるんだと





< 392 / 476 >

この作品をシェア

pagetop