LOVEPAIN②
「私はいつデビューするんですか?
私のAVってもうじき発売するんですか?」
そう言って、私はそのポスターの裏に書かれている、
“AVデビュー決定!!”
の文字に目を向けた
「コウジロウさんの所は撮ってリリース迄早いけど、
まぁ、まだ2ヶ月くらい先かな?
はっきりと日にち決まってないみたいだけど」
そんなに先なんだ……
「じゃあ、デビュー決定のサイン会って気が早いんじゃないですか?」
「うーん。
ま、今日は練習だと思って。
デビューしたら、もっとデカイ所でさしてやるから」
成瀬は話を打ち切るように、
私からこちらに近付いて来る
中年の男性に視線を向けた
その男性は普段着のような姿だけど、
なんとなくこの書店の店員さんかな?と思う雰囲気が有る