LOVEPAIN②
「あっ、本物の鈴木広子ちゃんだー!」
その店員さんは、
私を嬉しそうに指差してくる
私の偽者が居るのかどうか、
訊きたくなってしまう
「本日は、よろしくお願いします」
そう成瀬が頭を下げるから、
私も倣うように、
その店員さんに頭を下げた
「うちもいい宣伝になるから、ありがたいよ!
広子ちゃんのDVDが発売したら、
うちにも置かせて貰うから。
後、適当にやっといて」
このお店は、
置いてるのは本だけじゃないんだなぁ
その店員さんは忙しいのかそそくさと、
店内に入って行った
この本屋の前は人通りが少ないが、
逆に多くても恥ずかしいからちょうどいいのかもしれない