LOVEPAIN②


「ありがとうございます!」


その男性はそう言うとその色紙を持って、
友達の方へと駆けて行く




「――お前、あれ誰か知ってんの?」



「知るわけねぇーじゃん」



その友達の1人が、
サインを持った男性にそう言い、

サインを見ながらその男性がそう答えるのが聞こえて来た




知らなくて当然なんだけど、
なんかなぁ




「でも、この先あの子のファンになるかも知んないじゃん!
可愛かったし」



「お前、AVけっこう好きだもんなぁ。

今の子の買ったらまた貸して」



そうやって話し合っているのが聞こえて来て、

少し嬉しいような気持ちになった




彼らの会話をもう少し聞いてみたかったけど、

それ以上はもう聞こえて来なかった







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