LOVEPAIN②
「ずっと見てたに決まってるだろ。
ほら、あっこのビルの4階に有る珈琲屋の窓際の席から、
ここよく見えるから」
成瀬がそう言って指差す先には、
よく街中で見掛ける有名な珈琲屋さんの名前が
私は思わず立ち上がり、それを見る
「――本当に、最低」
私が寒さに凍えながらサインをしている間、
成瀬は暖かい場所で温かいコーヒーなんか飲みながら、
まさに高みの見物でもしていたのか
「まぁ、頑張ったじゃん」
そうやって頭をポンポンと叩かれて、
腹が立つからその手を振り払った
その時気付いたけど