LOVEPAIN②
「お前は結局、家業は継がないんだ?」
「継ぐも継がないも、結局俺は三人兄弟の三男坊だし。
これからの時代やくざもインテリじゃないとって感じで大学も出たけど、
気付いたら普通に就職しちゃって。
親父や兄貴達にも俺は好きに生きたらいいって言われてるから」
「まぁ、どちらも二足のわらじでやって行ける仕事じゃねーし、
お前はそのまま表の世界で生きりゃあいいじゃん」
二人は楽しそうに世間話を始め、
段々と私は茅の外に
「成瀬君もなんだかんだでまっとうだよね。
AVのモデル事務所を始めるから、
何かあった時はうちの組の名前を貸して欲しいって言ってきた時は、
もっとヤバイ事すんのかと思ったけど」
「まぁ、今の所は特になんもねぇーからなぁ」
「あ、あの、その、成瀬さんの仕事って言うかAV関係の事務所の仕事って、
暴力団の人が絡むような危ない仕事なんですか?」
そう訊ねた私に、
成瀬と三咲はこちらに視線を向けた
なんだろう……
以前に、そのやくざの組が絡んでいると聞いた時は、
私自身がそれ所じゃなくて特に気にしなかったが、
今改めて聞いてみて、
自分がヤバイ世界に居るんじゃないかって、
不安になってしまう