LOVEPAIN②

電車に乗ってる時にその辺りの事についての話を訊いたが、
前に訊いた時よりも詳細に答えてくれた



須田はお店の近くのマンションに住んでいる、

ホストクラブでの先輩の家に2ヶ月程前から居候しているらしい


そして、須田は私物をそこに全て置いている




居候させて貰っているそのホストクラブでの先輩の話を、
訊いてみた




「ナツキさん分かる?

ほら、うちの店のナンバーワンの人。

広子が店に来た時、
ナツキさん居たけど見なかった?」



「うーん。
分からない……」


そう答えるが、
私はしっかりとその彼、ナツキを覚えていた


そうやって嘘を付いてしまうのは、

須田の前では彼に興味が無いふりをしたいと思ったからかもしれない


なんとなく、やましいような気持ちが有るからか



私があの夜見たナツキは、
左手の親指と小指に太い指輪を嵌めていて、
他の誰よりも一際輝いていて、

今迄見た事がないくらいに綺麗な顔をした男の人



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