LOVEPAIN②

「えっ?私が須田を騙すの?」



騙される事は有っても、私が誰かを騙す事なんて考えられない




「それは、ナツキさんの冗談だよ。

ただ、俺があの日、広子を追って仕事を抜けたのは、
店のホストの中では有名な話になってて。

だから、俺がそこ迄して追い掛けるなんて、
どれ程いい女かナツキさんも見てみたいって」



「いや、そんなにいい女じゃないのに……」



そうやって言われると、
ナツキに会った時にがっかりされそうで、
会うのが怖くなる



1度、店に居た時にナツキと目が合って笑い掛けられたような気がしたけど、

向こうは私の事なんか覚えてないだろうし、

目が合ったのも気のせいだったのかもしれない




< 447 / 476 >

この作品をシェア

pagetop