LOVEPAIN②
「広子から話聞いて、
絶対こいつぶっ殺してやろうと思ってさ。
元カノのツレが広子と同じK高校だったから、
元カノにその子の電話番号聞いて、電話してこいつの事も聞いた。
幸い、その子とこいつに共通の友達が居たから、良かったけど」
須田は涼太の頭を、足で軽く蹴る
辞めて、と止めたいけど、
声が出ない
あれほど憎かった涼太だけど、
こんな形で恨みを晴らすのは違う
もしかしたら、違わないのかもしれないけど、
行き過ぎている
涼太の震えている姿があまりにも惨めで、
須田と私も一緒になって弱い者苛めをしているみたいで嫌だ
「こいつ、家に居ないから元カノのツレに色々と当たって貰って、すっげー探して。
そうしたら、こいつ駅前の居酒屋で呑気に酒飲んでやがって。
コンパかなんかしていて、こいつの浮かれてる顔見てたら、
本当にぶっ殺してやろうか、って」
須田がそう言うと、
涼太がさらに身を震わせているのが分かった
どうやってその場所から涼太を連れ出したのかは分からないけど、
きっと強引で暴力的にだろう
はじめから、須田は涼太と話し合ってとかの考えはなく、
殴る為に探しだしたのだろう