LOVEPAIN②
須田を止めようと何度も辞めてと叫んだり、
その手を涼太から引き離そうと掴むけど、
私の力じゃどうにもならなくて、
退いていろ、と、私の手は振り払われてしまう
「お願い、辞めてー!!」
泣きじゃくりながら、そう大声で喚いた
前に篤が言っていた事を思い出した
“――あいつ高校入ってすぐに、
同じクラスの奴を半殺しにして、
退学どころか少年院に入ってたらしいぞ――”
“――クラスの奴ら何人かで村上を止めてたみてぇ、だけど。
でなきゃあ村上の奴、相手を殺してたかもな――”
もし、このまま須田が涼太を殺したら……
誰か、助けて――
そんな時、ガチャッとドアが開いて、
篤が慌てて靴を脱いで私の部屋へと入って来た
「おい!辞めろよ!」
そう言って、篤は須田を羽交い締めにするように押さえた
「なんだよお前、離せよ!
離せ!」
須田はもがきながら、
その篤の制止を振り払った
だけど、須田は冷静になったのか、
先程迄の殺気立った雰囲気は無くなった
「――お前、2中の奴だよな?
前に見た時北浦って奴に似てると思ってたけど」