LOVEPAIN②
「俺の事知ってんだ?
それより、村上、お前一体何やってんだよ?
この男が何したか知らねーけど、
なんで女の家にこの男を連れて来んだよ?」
「こいつが、俺の女を傷付けたんだよ?
広子を遊んで捨てやがって……」
須田が憎しみの込もる声でそう言うと、
篤の視線が私に向いた
その篤の目は、
遊ばれた私に同情しているみたいで嫌だった
「けど、お前やりすぎ。
ちょっと冷静になれ。
後は、こいつがこの男に言いたい事言って、
それで終りでいいじゃんかよ」
「は?そんな事で終わらせれるかよ!」
「いいから、ちょっと来い」
篤は再び抵抗する須田を押さえ付けて、
部屋から連れ出そうとする
「あの、この事成瀬さんに黙ってて下さい!」
部屋から出て行こうとする篤にそう叫んだ
「悪いな。
お前の部屋来る前に、
成瀬さんに連絡してしまった。
鍵閉まってると思ったから、成瀬さんなら合鍵持ってるから。
まぁ、開いてたんだけどよ。
俺が帰って来た瞬間、
お前の部屋から声が聞こえて、
てっきりお前が殴れてんのかと……。
そう伝えたが……」
篤は須田が暴れていてまともに話す事が出来ず、
話しの途中でそのまま二人共靴も履かず外へと出て行った