LOVEPAIN②
「すみませんでした。
今回の事は警察にだけは言わないで下さい」
その成瀬の言葉に、
私も涼太も驚いてしまう
「――ふざけんな!
俺は一方的に殴られて!
それより、あんた一体誰なんだよ?!
あの須田とか言う奴か広子の知り合いか知らないけど、
関係ないじゃんかよ!」
涼太は再び怒りに火が付き、
覚束ない足で立ち上がると成瀬を見下ろした
「俺は、今は広子の保護者みたいなものです。
だから、代わりに俺が責任を取ります。
お金でしか詫びる事が出来ないですが。
そちらの言い値で構いません」
「――金で解決かよ?
俺を殴ったのはあの男だろ?
広子の関係者のあんたに関係ないじゃんかよ!
なんで責任とるわけ?」
涼太のその言い分はもっともかもしれない
実際に、涼太が警察に訴えても、
私は話を聞かれたりは有っても、
罪には問われないだろう
だから、今成瀬が守ろうとしているのは、
私じゃなくて、須田
私の彼氏が捕まったりしたら、
仕事に何か影響が出たりするのだろうか?
私が超売れっ子のAV女優とかなら分からないけど、
今の段階なら特に問題になるとは思えない