LOVEPAIN②
「――その辺りは君には関係ない事だと思う。
脅すようで嫌だけど、
俺は仕事柄、やくざとも繋がりも有る。
貰えるもの貰ってる方が、君の為だと思うけど?
警察に訴えても、
相手は未成年だから大した罪にならないだろうし、
君に何の得もない……」
成瀬は至極冷静にそう話すけど、
その姿に威圧感を感じる
涼太は悔しそうな表情を浮かべていたけど、
諦めたように頷いた
「――30万……。
それくらい有れば、黙ってます。
酒に酔って近くの公園の階段から落ちたって言ったら、
うちの親バカだから信じるだろうし……」
そう小さな声で呟くのが聞こえた
「これ、俺の名刺。
明日にでも会社に電話して。
金、用意するから」
成瀬はスーツの上着の内ポケットから名刺入れを取り出すと、
そこから1枚引き抜き涼太に渡していた
「また、広子の彼氏が帰って来たら面倒だから、
とにかく今日はもう帰った方がいい」
成瀬がそう言い終わる前に涼太は立ち上がる
「――2度と、お前の顔なんか見たくないから!
お前なんか不幸になればいいんだよ!」
涼太は私にそう捨て台詞を残すと、
そのまま部屋から出て行った