LOVEPAIN②
「成瀬さん、待って下さい。
少しだけ、側に居て下さい……」
なんでそんな言葉を口にしてしまったんだろう?と、
自分でも思う
成瀬は少し驚いていたがすっと私に近付いて来て、
私に合わせるように膝を床に付いた
「――怖かったんだろ?
大丈夫だから」
そっと抱き締められて、
もし須田が戻って来て、
今の状況を見られたらどうしようと思いながらも、
その身を委ねてしまう
不思議だけど、成瀬にそうやって抱き締められると、
凄く安心出来た
彼氏である須田よりも、ずっと
誰よりも成瀬は私の味方で居てくれるのだと、
そう思えた
《③に続く》