LOVEPAIN②
言われた時間よりも早くマンションの下に下りると、
既に成瀬が来ていた
私は思わず、成瀬のアルファロメオに駆け寄ってしまう
「久し振り…って程でもないけど、
ずっと一緒に居たから久し振りな感じだな」
私が助手席に乗り込み、車を発進させると、
成瀬はこちらを見てくれた
その声は、少し柔らかくて、
あの事で私の事を嫌いになったとかではなくて、
良かった、と思った
あれから丸二日成瀬から連絡はなく、
三日目の今日だって、
撮影だから連絡が有ったのであって、
段々と私が重く感じて彼に嫌われたんじゃないか、
って心の何処かで不安で