豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~


カメラがとまると、志賀が難しそうな顔をして、記者のところへよってきた。


「ありがとうございました。それで、このインタビューなんですが、編集に立ち会わせていただけますでしょうか。佐田のイメージ的に、少々問題のある箇所もあるかと思いまして」


「そうですか?」
記者が言う。


「でも、インタビューのときの佐田さん、本当に素敵でしたよ。スマートでセクシーなイメージの強かった人に、あんな照れた顔を見せられると、恥ずかしながらどきっとしました。純情で一途で、外見とのギャップが、魅力的ですね」


記者が言うと、志賀はほっとしたような顔をした。


「孝志、かっこよかったよ」
「ありがとう。恥ずかしい告白だった」
「それがいいの」
ゆうみが笑う。


「幕が開くよ、孝志。準備はいい?」
「うん、オッケーだ」
孝志は答えた。

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