豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
アンコールが終わると、飛び跳ねるように孝志が走ってくる。
孝志は光恵をぎゅっと抱きしめ、それから抱え上げた。
「ミツ、大好きなんだ」
舞台を終えたばかりの、熱い身体。
輝いている、笑顔。
「今までも、これからも、ずっと好きだよ」
光恵も孝志の頭をぎゅっと抱きしめる。
「わたしも、今の、孝志が、大好き」
孝志は光恵を下ろすと、頬を両手で挟む。
それから長いキスをする。
「おい、なんだよ、アレ」
周りで声がするけれど、気にならない。
「秘密にしといてくださいっ」
孝志は周りに向かって、そう叫ぶと、再び光恵に笑いながらキスした。