そこにある…悲劇
息子と息子の先輩とハムスターのマイケルのお話し 7

寮に着いた時にはマイケルは息絶えていた。

マイケルのケージを抱き締め先輩が「マイケル…ごめん…マイケル…ごめんなぁ…」肩を震わせ静かに泣いていた。

一年生の時からMFとしてレギュラーで活躍していた。自信家で女癖が悪いけどモテモテな先輩。

深夜の学校の敷地…大きな声は響くからか静かに泣きじゃくった。

息子は、ただ立ち尽くして見守ることしか出来なかった。

先輩が突然グラウンドに向かいスコップを持って戻ってきた。

無言のままスノーボード部の部室の裏に穴を掘り出した。

50センチほどの深さを掘った所でマイケルのケージを抱き上げた…続く
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