消える前に……
「顔赤ーい!
綾照れてるの?」
俺がそう言って
綾をからかうと綾は俺に笑いながら返してくる。
「私だって!
早くあいたかったもん」
綾がそう言うと、
俺の顔はやっぱり真っ赤になった。
「行こうか!」
俺はそう言って、
綾に手をさしのばした。
綾は俺の隣に並び、
俺の手をしっかりと握ってきた。
それから、
俺たちは映画を見に行った。
話題になっている恋愛系の映画だった。
映画を見ている時、
俺は時折綾の方を見た。
映画を見ているのもいいけど、
綾をずっと見ていたいな。
俺はそんなふうに思っていた。
-
「良い映画だったね!」
「超感動した!」
綾を見てて、
ところどころ曖昧な所もあるけど
本当に良い映画だった。