消える前に……


俺は、

こんな何気ない普通の日に幸せを感じていた。


これからもずっと、

こんな風に綾と一緒に笑い合っていたいな。


俺は、

そう心から強く願っていた。



--------

それから、

俺たちは毎日学校でも通学でも一緒に過ごした。


休日は二人で遊んだり、

朋樹を誘って遊んだりした。


そして、

季節は夏を過ぎて、

秋に向かっていった。


体育祭では俺も朋樹も大活躍!


リレーでは、

アンカーになって一輝との勝負になった。


惜しくも少しの差で負けてしまったが、

思い出に残る体育祭になった。


そしてテストの時には、

意外な事実を知ってしまった。


テストの結果を綾と見せ合っていたら、

綾の点数に全然追いつけなかったのだ。


綾は、

一年の最後のテストを受けていなかったために

級長にならなくて済んだが、

テストを受けていれば、

綾は確実に級長になっていた。



< 110 / 503 >

この作品をシェア

pagetop