消える前に……
そう考えると、
一輝や綾ってすごいな……。
いつも俺たちと一緒にふざけあってるのに、
将来のこととかちゃんと考えてて、
人に自信持って言えるんだもんな。
何か俺ってすげえガキじゃん……。
自分が情けなく感じた。
「このプリントの提出は
来週の月曜日だ。
それまで一週間しっかり考えて、
月曜日に忘れずに持ってくること。
まだ最終決定ではないから
そう固く考えなくてもいいが、
ふざけたりすることは
絶対にないように。
これで今日はおしまいだ。
解散。」
井上先生の話が終わると同時に、
生徒は席を立ち、
話を始めた。
「進路とか全然考えてないよ~」
「どうしよー!」
そんな声が、
教室中のあちらこちらから聞こえてきた。
俺は、
プリントをかばんにしまい
席を立った。