消える前に……



『こうやって二人で過ごす時間がずっと続いてくれたらいいな……。』


綾といるときは

いつもこう思ってしまう。


でもそんな時に

朋樹や未紀や一輝や奈央が現れる。


みんなの顔を見ると、

俺はもっと嬉しくなって、

言葉を訂正するんだ。


『ずっとみんなで過ごす時間が続いてくれたらいいな……。』


そんな膨らむ気持ちに

俺は光を見て、

そんな光のためだけに

俺は頑張ろうって思えた。


だけど、

俺の体はその小さな光さえも

奪っていくように

俺に迫ってきていた。


そして、

俺が恐れていることが起きる

『その時』は

足音も立てずに、


静かに……


確実に……


迫ってきていた…。


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