消える前に……
「おいおい~、綾がいないからってそんな表情すんなよ~。
なにげに傷つくよ?」
笑いながら俺の肩を
軽くたたいてきた人に俺は謝った。
「ごめんなさい。」
「本気で謝ることないって!
いつもと違う反応だとこっちが困るから!」
笑いながら、
親しげに続けてくる。
いつもと違う……?
いつも……?
この人たちは誰だ……?
「あの…部屋間違えてませんか?」
俺のその言葉に、
二人は驚き
さっきとは違う真剣な表情で
俺を見つめてきた。
何で驚いたのだろう……?