消える前に……
たぶん今日来た他の人たちも
俺の大切な人たちなんだと思う。
だけど、
俺は誰のことも
思い出すことができなかった。
俺は思いっきり目を閉じて、
無理やり眠りにつこうとした。
だけど、全然眠れない。
布団の中で俺が
眠ろうとしていると、
部屋のドアが開く音がした。
そして、
足音は俺のベットに近づいてきて、
ベットの近くで止まった。
「私……。」
ベットの近くに来た人は
小さくつぶやいた。
その声を聞いて、
綾という人だということがわかり、
俺は布団から出ようとした。
だけど、
俺は布団から出なかった。