消える前に……
数分した後に、
朋樹がやってきて、
玄関の前に立っている俺を見て、
驚きながらも
声をかけてくる。
「よお!どうしたの?
玄関の前で立ってるとか……。
修が早起きできたなんて珍しいね〜!」
朋樹は俺のことを
何も知らずに、
俺に笑顔で声をかけてくる。
俺は心を表に出さないように、
笑顔で朋樹に返した。
「まぁな!俺だってたまには早起きぐらいするよ?」
そう言って、
俺たちは学校に向かって
歩いて行った。
学校に着くと、
やっぱり綾への心配は
膨らんでいった。
教室の扉の前に立ち、
俺は少し戸惑っていた。