消える前に……
「そろそろ帰るか?」
一輝の言葉で、
いつもと同じくらいの時間に
勉強を切り上げ
帰ることにした。
「あれ?綾はまだ帰らないの?」
未紀が綾に聞くと
綾は普段の口調で答えた。
「あと少しだけやっていこうかなって。
ここだけは終わらせておきたいし。」
綾の言葉を聞いて、
俺も未紀に言った。
「じゃぁ俺も残ってくから、
みんなは先帰っていいよ。」
俺の言葉に四人は
俺の方を見ながら言った。
「そういうことか。
邪魔者は先に帰ります。」
「なんだよ?
そう言うことって。」
俺がそう聞くと四人は
「じゃあまた明日!!」
そう言って
足早に教室から出て行った。