消える前に……
俺の今の状況を
全く知らない朋樹は
明るい声で
俺を誘ってきた。
遊んで楽しいことを
考えているときは、
病気のこととか
全部忘れられるんだろうけど、
今の俺には
とてもじゃないけど
遊ぶことなんて
できなかった。
「ごめん!
俺、今日用事あるんだ!
悪いな!」
「そっか!
わかった、じゃあまたな!」
そう言って
朋樹は電話を切った。
電話が切れると、
急に静かになって
孤独感が込み上げてきた。
朋樹にも
病気の新しくわかったことを
話した方が良いのかな?