消える前に……
◇最後の声
廊下にはみんなの声が
響いていた。
こんなに大人数で帰るのは、
どれくらいぶりだろう。
みんな都合とかあるはずなのに、
俺のために。
本当に嬉しかった。
「修!!」
隣で一輝が
俺の名前を呼んだ。
「一輝、どした?」
俺が聞くと、
一輝は少し考えてから言った。
「何でもない!!ははっ。」
「何だそりゃ!?」
一輝らしいな。
話す内容とか考える前に、
話しかけるなんて。