消える前に……
朝の日が
部屋に入り込んでくる。
目を閉じていても
それだけは感じられた。
目を開けることもなく、
そのままでいた…。
「修…?」
あれから何時間かして、
俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「修、起きてる?」
秀兄の声だった。
「ん…起きてる。」
俺は起き上がることもなく
応えた。
「部屋、入っていい?」
「ん…別に良いけど。」
感情もなく応える。
ガチャッ-
扉の開く音がして、
秀兄が部屋に入ってきた。
秀兄は俺の方に近づいてきた。