消える前に……
「何が…?
車で送ること?」
「いろいろと…。」
「修って時々、
よくわかんないよな。」
「ん…うん。」
「じゃ、下で待ってるから。
準備終わったら降りてこいよ?」
「ん…わかった。」
俺の返事を聞いて、
秀兄は部屋から出て行った。
ベットに手をついて、
重たい体を起こす。
昨日よりも倦怠感は
大きくなっていた。
体が痛んでくる。
元気なんて
かけらも出ない体で、
たんすの方に歩いて行く。
たんすから服を取り出し、
机の上の手紙を持って、
一階に下りて行った。