消える前に……
「おはよ。翼」
俺が挨拶をすると、
翼は俺の方を変な目で見てきた。
「修兄…キモ……」
「んだそれ!?
ただ挨拶しただけだろ?」
「修兄が挨拶してくるとか…
いつ以来だよ……」
翼とそんなことを話していると、
兄貴が起きてきた。
「おはよ………」
兄貴は朝がすごい苦手だ…
ふらふらしながらリビングに入ってきた……
「秀彰……
もうすぐ紗江さん来るわよ?」
「ん……?
今何時………?」
兄貴はそう言いながら、
時計を見た。
「ん!!
もう8時じゃん!!」
兄貴はリビングから走って出ていき、
部屋に戻って服を着替えてきた。
その時ちょうど、
紗江さんが迎えにきた。
「今行く!!」
兄貴は玄関の方に走って行った。
朝からあわただしい家族だな…
そんなことを考えていた……