消える前に……


「え……?」


突然の修の話に、

綾は驚きが

隠せないようだった。


それでも最後まで話して、

そして最後に

封筒を渡した。


「それが、修君の気持ちだから…。」


「…何て言えば良いか
分かんないや……。」


綾はそう言って、

封筒を受け取った。


封筒を渡してから

綾の母親は、

部屋から出て行った。


綾は封筒に書かれた

字を見る。



『綾へ 鈴木修』



間違いない、

修君の字だった。



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