消える前に……
「お母さん、お父さん。
久しぶりに、
どこか行こうよ!!
こんなに天気良いんだから!!」
「どうしたんだ?
やけに元気だな。綾。」
「何でもないよ!!」
綾は笑いながら
そう言った。
母親は修への感謝もこめて
満面の笑みを
浮かべていた。
「さぁ、行こう!!」
綾はそう言って
父親と母親の
背中を押しながら
家を出て行った。
ちょうど、
綾と修が出会った
桜の花が散る季節だった。
春の風に乗って
また桜の花が
舞っていった。
END-