消える前に……
今日の授業は
学級の係り決めなどだった。
学級の係りが順番に
少しづつきまって行く。
そして、
級長を決めることになった。
級長とか絶対やりたくない仕事だ……
みんな同じことを考えているのが、
表情を見るだけですぐに分かった。
級長がだれになるのか、
みんなドキドキしていた。
その時、
井上先生が言った。
「級長は鈴木と藤島に
やってもらうことにする。」
「ちょっと待って下さい!
なんで俺なんですか?」
俺は、
机に手をつき
立ち上がった。
「なんで……か。
言ってもいいのか?」
「はい?」
俺は、
井上が何を言っているのか
さっぱりわからなかった。