消える前に……
「1年の最後のテストの結果が
このクラスのメンバーの中で
一番良かったからだ。
男子は鈴木が。
女子は藤本が。」
そっか……
1年の頃は何もかも
順調だったからな。
でも、
みんなの前でそんなことを言われて
俺は恥ずかしくてたまらなくなって、
席に座った。
「修くん、頭いいんだね!
綾馬鹿だからな~」
「そんなことないって。
偶然だよ……」
「偶然でそんないい点
取れるわけないじゃん。
修くんの頭私にも分けて!」
「ははは。
分けれたらね。」
綾の声が
俺の心に届いてくる。
そして、
俺の心を揺らす。
俺は本当に
綾のことが好きになっていた。
「でも、
級長とか最悪だよ……
仕事多いし……」
俺は、
そんなことを呟いていた。