消える前に……
ありがとう……。
今までありがとう……。
朋樹……。
今まで楽しかった……。
立ち上がった朋樹は、
すぐに振り向いた。
そして………。
俺を思いっきり殴った。
「ぐっ!」
「悪ぃ、修。
だけど、お前がしたことよりはましだよな?」
「………。」
俺は何も言えなかった。
「たったそれだけのことで、
離れちまうような仲だったのかよ!?
俺たちの繋がりって………
そんなに安っぽいものだったのかよ!?」
「朋樹……。」
朋樹の頬を滴がつたう。
「俺は修と一緒にいたい。
迷惑だって、傷つけるようなことだって……
いくらだってしていいから………。
俺は、修と一緒にいたい。」
「こんな……
こんな、俺でもいいの……?」
「そんなお前が良いんだ!!
お前はお前だ。」
朋樹が俺に手を伸ばしてきた。