消える前に……
◇告白
次の日、
俺は早くに学校に行った。
学校に着くと、
すぐに職員室に向かった。
「先生……
お話があるんです」
俺は、
先生に病気のことを話した。
「そうか。
鈴木もいろいろ大変なんだな。
そんな大変な鈴木に悪いんだが……」
井上先生はそう言って、
俺に5枚ほどのプリントを
束ねたものを俺に渡してきた。
井上先生はこんな性格だったな……。
みんな平等に扱う。
差別なんか絶対しない……
担任が井上先生で良かった。
担任が他の先生で、
建前の形式的な言葉を言われたら………
そんな先生じゃなくて良かった。
「うわ!
これ全部仕事ですか!?」
「そうだ。
頑張れ、鈴木!」
俺は、
嫌そうな顔をしながらも
心の中では笑えていた。