君に、会いたい。〜君と過ごしたサイゴノヒ〜
〇今は8月?
≫零の腕時計。
私は部屋を出て、階段を降り、リビングに向かった。
そして、キッチンにいるお母さんに、
「お母さん、時間ないから、パンだけもらって行くよ!」
こう伝えた。
そして、お母さんに伝えたように、パンを一枚口にくわえ、家の玄関へ向かった。
自分の靴を取るり、靴ひもを結び直す。
「お母さん、行って来ます!」
玄関のドアを開けて、学校へ向かう。
私は、いそいでいたから気付かなかった。
「いってらっしゃい、柚子希。」
お母さんが、悲しそうな笑顔でこう言っていた事に―――――――――……。
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「ふーー…、今日暑すぎでしょ……………。」
私は今、学校への道の、交差点に差し掛かっていた。
ジリジリと、容赦無く照り付ける太陽。
よりによって、家から出るのが遅い日にこんな暑いなんて――――――……。
ツイてない…………………。
そんな思いで、頭の中をいっぱいにした所で、信号が赤から青に変わった。
早く学校に行かなきゃ!
そう思い、交差点に一歩踏み出した瞬間。
――つるっ(グシャッ)
ん?