secret act Ⅰ



「........いいと思いますよ.............では、私も行きますね。」

右京はフッと笑って立ちあがり部屋を出て行った。


”来るもの拒まず去る者追わず”


まさに数年前までの自分はそうだった。


近寄ってくる女は容姿か家柄目当て....
そうじゃない女は恐がって近寄ってこない。


それがわかってたからめんどくさくなったら捨てる。


大切にしようと思ったこともない。


でも、5年前のあの時あの子を”守ってやりたい”"笑顔が見たい"と思った。



今思えばそう思った時点であの子は俺の中で特別だったんだろうな。

特別に気付いたのはずいぶん経ってからだが....



やっと大事にしたいものが見つかったんだ。


早く会いたい......


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