secret act Ⅰ
自分のおかれている状況、予想もしてなかった言葉に何も言葉が出てこなかった。
「........2日やる。考えてみてくれ。」
そう言うとスッと立ち上がり「送る。」と、言った。
この件について藤城翔貴と私以外誰も喋らなかった。
でも、ずっと視線だけは感じていた。
私も無言のまま立ち上がり、車に乗り送ってもらう。
なぜこの人は"守る"なんて言うんだろう...
教えてくれたことはありがたいけど、わざわざ自分から厄介事に首を突っ込むなんて。
右隣に座る藤城翔貴をチラッと見ると、左耳のピアスが目に入った。
『あっ...』
つい声をあげてしまい慌てて口を手で押さえる。
が、勿論手遅れで藤城翔貴の視線がこちらに向く。