secret act Ⅰ
『すみません。いきなり こんな話して--』
首もとのネックレスを取りだし眺める。
「このピアスは知り合いにオーダーメイドで作ってもらったものだ。」
『..........そ、うですか』
オーダーメイドってことは同じものはないってことで---まさかね...
『気にしな..「"俺が家族になってやろうか?"」
驚いてバッと顔をあげた。
「これも覚えてないか?」
不安そうに眉を下げて私を見ている。
夢でだったのか現実でだったのかもわからない、誰かに言われた言葉。
この言葉だけが朧気な記憶でずっとあった。
目を見開いている私を見て安心したように
「........やっと見つけた....」
そう呟いて微笑んだ。