secret act Ⅰ



「......お前、家族いねぇって.....」

眉を下げて言いづらそうに呟くように言った。


それを聞いて、目を見開いた。
まさか、自分がそんなことを言ったなんて...


「雨に濡れてわからなかったけど、お前.....泣いてるように見えた...」


『......』


「何があったかは知らねぇ...」


それを聞いて少しホッとする。


「そのあとすぐにそこの病院に行くから心配でついていった。」


『.......』


「入り口でお前に「俺が家族になってやろうか?」って言った。.....それは...覚えてんだろ?」


さっきホッとした顔してた癖にまた不安げな顔で聞いてくる。


コクンと頷くと嬉しそうに笑った。


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