secret act Ⅰ
そんな朔と美空に気づいているのか気づいていないのかわからないが
「ずっと探して、やっと見つけたんだ。」
と、言って藤城翔貴の視線が私に向く。
「昨日も言ったがもぅ手放すつもりはねぇ」
「.....兄貴、俺も前川さんの事好きなんだけど...1回告白して振られてるけどまだ諦めてねぇ」
藤城君は真剣な目をして藤城翔貴を見据えていて、私はその言葉に『えっ』と、固まってしまった。
「...そうか」
藤城翔貴も真剣な目をしていた。
「と、いう訳だから。これからもよろしく。」
藤城君がこちらを向いてニコッと微笑む。
『えっ』
どう反応していいのか戸惑う。