secret act Ⅰ
「..............裕美は自分で記憶を消したんだと思います。人形のようになってた期間........俺達はそう思ってます。
3ヶ月ぐらいたって動いたり、食事はするようになった。でも、喋らなかったし感情が全くなくて..........それに夢遊病のように無意識にどこかに行ったり.............
どこかに行ってる間は夢でも見てたかのように記憶が曖昧だったんです。」
泣きそうになるのをこらえて言う。
「............翔貴さんの言葉を覚えてたのは俺にもよくわかりません。
でも、あの時の裕美を支えてくれた大事なものだったからかもしれません。
あのピアスを持っていた次の日から徐々に普通の生活ができるようになりましたから......」