secret act Ⅰ
『....ただいま..』
そう言ってそそくさと車に乗り込む。
迎えに来てくれる車は2台。
2台とも前には藤城組の人が乗っていて、
1台に私と翔貴さん。
もう1台に朔と美空と優輝君が乗る。
そして、毎回始まる...
「兄貴、俺もそっち乗る!!」
「駄目だ...お前は向こうだ。」
「何でだよー。
俺も前川さんと一緒に乗りてぇー!!」
「お前は学校で一緒にいれるんだからいいだろ。ほら、あっち乗れ。」
そんなやり取りを毎回繰り返して、渋々もう1台の車に向かう優輝君。
2人共あの気持ちを言った日から、なんと言うか遠慮がないと言うか、隠すことなく真っ直ぐ気持ちをぶつけてくる。
それに少し戸惑ってしまう。