secret act Ⅰ
「お前はここまでだ。」
一ノ瀬に向かって言う。
「どうしてですか!」
眉間にシワを寄せ俺を見る。
裕美が車に乗せられるのを止めれなかったことをこいつなりに気にしてるんだろう。
だが---
「これ以上巻き込むわけにはいかない。
留学まで1ヶ月もないだろ。
これでもしお前に何かあって取り止めになったら裕美が傷つくぞ。」
「........」
一ノ瀬は驚いたあと、悔しそうに唇を噛んだ。
「お前が見ててくれて助かった。
必ず無事に助ける。そしたら、連絡する。
だから、お前は帰れ。」
「.........わかりました」
一ノ瀬は渋々だがわかってくれた。