secret act Ⅰ
「無駄だと思うわよ?」
ため息混じりに言われた言葉に困惑し
『えっ...』っと顔を上げた。
「あなたがいくら突き放しても彼らはきっと離れないわよ」
困惑している私に篠さんは"離れない"とはっきり断言する。
そんな篠さんに
『そんなっ!!私と関わっていたら危ないんです!!離れなきゃいけないんです!!....大切なんです...』
と涙を流しながら言った。
あの人の目的は私...
もぅ二度と大切な人がいなくなるのは嫌だ。
それが自分のせいならなおさら....
「......あなたしか知らない何かがあるみたいだけど、あなたが彼らを大切に思うように、彼らもあなたが大切なの...だから彼らはいくら突き放してもきっと離れないわ.....絶対に...」
篠さんは優しい声で諭すようにそう言った。