secret act Ⅰ



『......先輩、昨日連絡とってくれました?』


「親父に聞いてすぐ電話したよ。
日曜日でOK。昼飯一緒にしようって場所はまた連絡するって....大丈夫なのか?」


よほど心配なのか、眉を下げて伺ってきた。


『まず、早めに約束をしたのは疑われる可能性をできるだけ低くする為。婚約者がいるなんてたぶん相手は嘘と思っているはず....だから、すぐ約束をとりつけた。

だって、自分だったらどうですか?
最初からいないと疑ってるのに長い間連絡なかったら代役を探してるって思わないですか?』


「....まぁ、確かにそうだな。彼女だったら気後れするやついるかもしれないけど、婚約者だったら堂々と会えばいいもんな。」

朔が言った。


『そう。彼女ではなく婚約者。だからこそ間をあけたらダメだと思ったんです。』


彼女は本人同士だけの関係。だから親も関わる婚約話に口を挟みづらい。でも婚約者は親同士も認めあってる関係。だから堂々とできる。


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