secret act Ⅰ
離れない
『......お願いします。何も知らない...聞かなかったことにして下さい。』
そう言った私を見たまま篠さんは何も言わない。
まさか、知っている人と会うなんて......
しかも、思い出してすぐ...
手をギュッと握り篠さんを見ていた。
それから少しして篠さんが口を開いた。
「.......あなた、それで---」と、
言いかけたところで急に襖が開いた。
驚き篠さんからその後ろに視線をずらすと、
そこには翔貴さんがいた。