secret act Ⅰ
『──1カ月程度でいなくなるんですから
" 婚約者 "より" 遠い親戚 "の設定の方が後々不都合がないと思います。』
そう言った。
でも──
「不都合なんてないわ。むしろ好都合?」
好都合?
優菜さんの声に首を傾げる。
「願望だから。本当にどっちかとうまくいけばなんて思ってる。
....2人が裕美を好きってことはわかってるわよね?」
コクンと頷く。
「別に他に好きな人ができたって娘には代わりないわよ。
でも、他の人よりこの2人は特別でしょ?」
そう優菜さんに言われ視線を2人に向けた後、頷いた。
それに、2人は驚き嬉しそうに笑った。